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KA1-206(工人舎) 
話題のVERSA Beam(バーサ ビーム) KA1-206
量産タイプ1号基を海外に設置



 
   

日本人技術者のチームによって長い時間をかけ開発された
アンテナであるKA1シリーズのKA1−206の1号基を
   日本国内にさきがけ台風の発生率の高い南方の国に設置し
耐久テストおよび性能テストを行う機会に恵まれました。
   KA1シリーズは日本人技術者のこだわりがあらゆる所に施され
高電力に耐えうる業務用向けに開発された設計と同様の設計に
なっており、特に重要な同調回路のバランや給電部にも
日本人技術者のこだわりの技術が生かされています。
コントローラーの操作は、パソコンの操作と同様に
   特にマニュアルを見ることもなく全て簡単にできてしまうことに感激しました。
   個々の性能はKOHJINSHAのHPで紹介されているスペックとほぼ同じで
大変満足できました。

今回このアンテナを設置した国は出力電力2KWが認可されており
RTTYによる2KWの連続運用も安心してできるようになりました。
   また地球規模での天候異変により、台風も大型になりました。
鉄塔に負担のかからないマルチバンドアンテナ1基で
運用できることが今後の理想であると痛感しました。 

   
    
   

KA1-206モデルは20m〜10mは6エレとして動作し
 6mはパッシブエレメントを3本追加する事で9エレとして動作します。
     約10Km離れたところにあるDU1EV局のビーコンが常時送信されているので
     FB比等の測定がかなり正確にできました。
そのためメーカーが公表しているスペックとほぼ同じであることを確認できました。

     6mはRaとRfの間隔が今までの6mの八木では考えられなほど離れていますが Rfの働きは脅威的でした。
 アンテナビームを信号の到来方向に対しバックに設置し、
Rfのエレメントをマニアルで縮めていくと確実にDPに近付いていき
信号が上がって来ることを確認できました。
また導波器を増設してを先端から2番目の所に設置すれば10エレになりますが、
 10エレにして測定した結果、9エレと全くかわらない結果だったため、
     しいて10エレにしなかったとの事でした。
 日本人技術者の開発したアンテナのこだわりがここにも
     見ることができます。


   
AEUと呼ばれるエレメント駆動部のユニットは重さ6Kg弱と軽いですが、
作業中絶対に落下させない事が重要であり、
メインロープをUボルトに掛けさらにサブロープに結び
  そのサブロープはブームにAEUを仮設置できた後に取り外す方法がおすすめです。
高所作業でのAEUの設置には十分な注意が必要です。



KA1-206の場合、給電部のRa AEU ユニットの以外の
Rf D1〜D4についてはどのAEUを使用してかまいませんが、
 出荷時に完成された各エレメントへのケーブルを接続する際、
      AEUに Ra Rf D1〜D4と明記しておくと作業がしやすくなります。
 使用する工具はM13のスパナのみで、
 とても簡単に設置でき、作業性が優れています。



KA1−206は12本のエレメントロッドで構成され、1本は約1Kgとかなり軽量です。
      ロープ等にて高所に引き上げる場合、軽微なロープでもかまいませんが、
 1本ずつ結び、結目の末端と先端には ビニールテープ等にて仮止めすることで
 より安全に作業を行うことができます。


地上作業でほぼ完成したアンテナをタワー上部に設置できるのが理想的ですが、
      現実的にはなかなか難しいです。

クランクアップタワーの場合、屋根や屋上を足場として利用できます。
 まずAEUを先に取り付け1本約1Kgのエレメントロッドを左右に取り付ける事は
容易にできます。



手前のタワーに上がっているのは40m4エレです。
 右後方に上がっているのがKA1−206です。
同じタワーには80mのグランドプレーが設置されていますが、
      80m運用時にはKA1−206のエレメントをHOMEにして
巻き取ってしまいこむ事により
      誘起等の影響をかなり軽減させる事ができるのが、
このタイプのアンテナの利点でもあります。




台風9号は勢力を増し2014年7月16日早朝にルソン島マニラ地域に上陸しました。
以前風速60m/sに遭遇した時も倒壊しなかった樹木がことごとく倒壊したことから
  最大瞬間風速65m/s以上と推測されます。
KA1-206のデータ収集や運用テストが終わった矢先の大型台風通過でした。
そんな中KA1-206は無傷で台風9号をやり過ごしました。