申請書類の準備


ここでは既に開局中のアマチュア局のパワーを上げる変更申請について説明していきます。
地方ごとの通信局により取扱いに多少の差はあるかも知れませんが、近隣とのトラブル無く安全に電波を出すためには事前に何をしなくてはならないかという考え方は同じだと思います。

まず最初に揃えなくてはならない書類は以下の書類です。

1. アマチュア無線局の無線設備等の変更申請(届)書
2. 無線局事項書および工事設計書
3. 送信機系統図
4. 50MHz帯空中線電力1KW申請理由書 (申請する場合)
5. A4の書類が入る返信用定形外封筒 (140円切手貼り付け)

平成17年5月から申請書の書式が変わりました。新しい様式はA4用紙横置きフォーマットです。古い申請書類は使えませんので注意してください。
1、2につきましては関東総合通信局の各種書類のダウンロードからフォームを利用できますが、もっと便利な局免印刷というプログラムがあります。

☆局免印刷☆のダウンロード
RTTYのコンテストソフト"RTCL"で有名はJK1IQK鈴木さんが作られた「局免印刷」を使えば記入欄に必要項目を記入するだけで自動的に印刷スタイルが仕上がります。鈴木さんのホームページからダウンロードしてインストールしてください。鈴木さんからリンクの許可は得ていますが、あくまで便利なソフトのURLを提供していただいているだけですから、くれぐれも記入の仕方などを質問しないようにお願いいたします。

送信機系統図につきましては、"第 送信機系統図"であるのか明記の上、エキサイタ部分とリニアアンプ部分について記載します。メーカー製のトランシーバをエキサイタとして申請するのであれば、まず全体の系統図を書いた上で、別途エキサイタ部分の詳細は取扱い説明書にあるものをコピーして流用できます。4については特に決められたフォーマットは無いようですから、納得のいく説明を書き出します。

ポイント
申請周波数外の電波が出ないようにどのように処置をしているのかを説明しておかないと、後に説明を求められる可能性があります。また申請パワーを越えて出力が出ないための制御についても考慮が必要です。

以下の書類についてもいずれ提出を求められる可能性がありますから、書けるのであれば同時に提出してしまいましょう。

6.  防護指針計算書
7.  TVの受信状況
8.  付近の地図
9.  周辺の業務無線局、防災無線、警察、消防、医療機関、移動体基地局等の設備設置状況
10. 空中線の配置図 (平面図および立面図)

6の防護指針計算書はEXCEL等の表形式で、申請するバンドすべてについてプリントアウトすると体裁よくまとまります。
7はTVの電界強度やCATVの利用率等について説明します。
8と9はまとめて書いてもよいでしょう。自宅の送信アンテナを中心に無線設備等までの距離も説明します。
10は申請するアンテナの構造や近隣との位置関係がわかるような図で説明します。

ポイント
防護指針計算書のポイントはなんと言っても俯角減衰量です。10dBのゲインのあるアンテナでは防護指針の係数が10倍になり周波数が高いほど値をクリアするのがむずかしくなります。アンテナ下方向の電界強度を低く現わすためには俯角減衰量は必須です。これが使えない場合にはやむを得ずダイポールアンテナを使う方法もあります。計算に使用するアンテナからの距離は給電点ではなく近隣に一番近いエレメントの先端からになります。
平均電力率も重要です。CWだと0.5、SSBの音声では0.16の係数で平均電力を計算しますから、1KWの申請でもSSBなら160Wで防護指針を計算すればよいことになります。RTTYだと係数は1になりますから条件は一番厳しくなります。一つの送信装置でモードごとに500Wや1KWのように申請パワーは変えられないようですからSSBを1KWで申請するなら同時に同一装置で申請するRTTYも1KWになります。RTTYの1KWが防護指針の値に対してクリアできないようであればRTTYをあきらめるか、すべてのモードでパワーを下げます。

周辺の無線設備等の存在を申告した場合には後に妨害を与えていないことの確認が必要になります。

空中線の配置図はエレメントが公共の敷地にはみ出したりすると説明が面倒です。また回転するアンテナを特定の方向に向けて逃げる方法は認められません。この時はアンテナは回転機構を使わずに一定方向に固定する必要があります。

書類が揃ったらなるべく折らずにA4の書類が入る封筒に入れ所轄の通信局へ送ります。運が良ければ返信用封筒には次のステップに進む書類が入って戻ってきますが、書類不備だと再び返信用封筒を用意するはめになります。しかし総務省の対応も昔の電波監理局の時代とうってかわり、わずかな間違えでもいきなり書類不備で返されるようなことはなくなりました。かなり親切に対応してくれます。


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